文化財は、大まかには人類の文化的な活動によって生み出された成果(文化的所産)を指します。一方で文化遺産は、日本において文化財と大きな違いはなく、その国や地域の象徴的な存在であるといえます。
あなたは、日常の身近なところで「文化財」や「文化遺産」というキーワードを耳にすることが多いと思います。中でも「国宝」や「世界文化遺産」といったものは、より馴染みが深いものではないでしょうか。
しかし、「なぜ守られるべきなのか?」といった本質的な問いを投げかける機会は少ないと思います。
この記事では、
- 文化財と文化遺産の概要
- 文化財と文化遺産を守るべき理由
- 文化財と文化遺産をめぐる問題点
をそれぞれ解説していきます。
関心のある所から読んでみてください。
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1章:文化財と文化遺産について
1章では、主に定義的な説明から文化財と文化遺産を概説します。
2章では文化財と文化遺産を守るべき理由を、3章ではそれらを関する問題点を解説しますので、関心に沿って読んでみてください。
1-1:文化財の概要
文化財は、大まかには人類の文化的な活動によって生み出された成果(文化的所産)を指します。
国や地域によって分類に違いがありますが、日本における文化財は形質や特徴によって以下のように分類されます(文化財保護法の定義による)。
- 有形文化財
- 無形文化財
- 民俗文化財
- 記念物
- 文化的景観
- 伝統的建造物
どれか一つにしか分類されないというよりは、複数にまたがるケースも多々ありますので注意してください。それぞれ解説していきます。
(*以下の引用は全て文化財保護法を参照)
「文化」の定義は学問によってさまざまです。たとえば、以下の学問があります。
1-1-1:有形文化財
有形文化財とは、
建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で我が国にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含む。)並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料
です。
文化財として最もイメージしやすいものだと思います。たとえば、法隆寺の五重塔・姫路城の天守閣などの建築物から、源氏物語絵巻などの絵画、三日月宗近といった刀剣の類まで、現存するものの多くがこれに含まれます。
1-1-2:無形文化財
無形文化財とは、
演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で我が国にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの
です。
有形文化財と比べると少しイメージが湧きにくいかもしれませんので、「人間国宝」というキーワードをイメージしてみてください。
能・歌舞伎・演芸といった分野で卓越した業績を残し、その道の第一人者とされる人がこれにあたります。特に、坂東玉三郎・坂田藤十郎・市川左團次・中村勘三郎といった歌舞伎役者たちは代々その名を襲名し、その技を現代に伝えています。
彼らが受け継いできた技と、それを成す人そのものが文化財として捉えられているのです。
1-1-3:民俗文化財
民俗文化財とは、
衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの
です。
我々に最も身近に存在している文化財かもしれません。最もイメージが湧きやすいのは、「お祭り」ではないでしょうか。たとえば、青森の「ねぶた祭り」、京都の「祇園祭山鉾巡行」、福岡の「博多祇園山笠」などはこれに指定されています。
1-1-4:記念物
記念物とは、
貝づか、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で我が国にとつて歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋梁、峡谷、海浜、山岳その他の名勝地で我が国にとつて芸術上又は観賞上価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然の現象の生じている土地を含む。)で我が国にとつて学術上価値の高いもの
です。
史跡・遺跡や自然遺産がこれにあたります。また絶滅危惧種に指定されている動植物、いわゆる「天然記念物」などもここに分類されます。
たとえば、金沢の兼六園・浜離宮といった庭園、山梨県の富士五湖などの湖沼、京都の天橋立といった景勝地などが代表的です。その他、トキやオオサンショウウオといった動物や、屋久島の屋久杉、山口県秋芳洞の鉱石なども特別天然記念物として上げられます。
1-1-5:文化的景観
文化的景観とは、
地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの
です。
記念物との分類については曖昧な部分がありますが、大きな違いは記念物が史跡や自然地形が主だったのに対して、文化的景観はそこに暮らす人々の日々の営みの結果形成されてきたものであり、現在もそこで生活がなされていることが多くあります。
わかりやすい例を上げると、石川県にある金沢上の城下町の景観や、滋賀県にある近江八幡の水郷などがあります。
1-1-6:伝統的建造物
伝統的建造物とは、
周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いもの
です。
⑤の文化的景観と似通った部分がありますが、文化的景観が風景そのものを対象としていたのに対して、こちらは建物を中心としてそれに付随する工作物や環境も含めたものとなっています。
ただ、文化的景観と伝統的建造物は重複して指定されることも多々あります。代表的なものは、京都の町家を中心とした祇園や、合掌造りを中心とした岐阜県の白川郷などがあります。
1-2:文化遺産の概要
次に、文化遺産についてです。外務省は文化遺産を「その国や地域またはコミュニティの歴史・伝統・文化を集約した象徴的な存在」としています。(外務省「文化遺産」: を参照、最終閲覧日4月12日)
国レベルではなく地球レベルでの取り組みが主流であり、特にUNESCO(国際連合教育科学文化機関)の取り組みが最も大きなものとなっています。
UNESCOでは世界遺産という大きな枠組みで捉えており、それらが
- 文化遺産(前述の広義の意味での文化遺産とは異なります)
- 自然遺産
- 複合遺産
の3つに分類されています。
これらは「世界遺産条約」によって定義されています。それぞれ解説していきます。
1-2-1:文化遺産
文化遺産は、大きく「記念物」「建造物群」「遺跡」の3つに分けられます。それぞれの定義は以下のとおりです。
- 記念物・・・「建築物、記念的意義を有する彫刻及び絵画、考古学的な性質の物件及び構造物、金石文、洞穴住居並びにこれらの物件の組合せであって歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの」
- 建造物群・・・独立し又は連続した建造物の群であって、その建築様式、均質性又は景観内の位置のために、歴史上、芸術上又は学術上顕著な普遍的価値を有するもの
- 遺跡・・・人工の所産(自然と結合したものを含む。)及び考古学的遺跡を含む区域であって、歴史上、芸術上、民俗学上又は人類学上顕著な普遍的価値を有するもの
記念物の具体例としては、ドイツのケルン大聖堂やインドのタージ・マハルといった単独の建造物があります。
建造物群には、たとえば、単一の建造物ではなく複数の建造物や町並みを含めたものが分類されます。ただ、統一的な景観を形成していなくとも登録されることも多々あります。スペインにある「アントニ・ガウディの作品群」や「バチカン市国」などが想定してみてください。
そして、遺跡ですが、単純に遺跡のみならず、棚田のような農業文化を今に伝えるものや、自然と人工物の結合によって形成される「文化的景観」もここに分類されることになります。カンボジアの「アンコール遺跡」やフィリピンの「コルディ・リェーラの棚田」などがここに分類されます。
1-2-2:自然遺産
そして、自然遺産は以下の6つから構成され、以下のような定義が与えられています。(*定義を覚える必要はありません)
- 厳正保護地域・原生自然地域・・・学術研究若しくは原生自然の保護を主目的として管理される保護地域
- 国立公園・・・生態系の保護とレクリエーションを主目的として管理される地域
- 天然記念物・・・特別な自然現象の保護を主目的として管理される地域
- 種と生息地管理地域・・・管理を加えることによる保全を主目的として管理される地域
- 景観保護地域・・・景観の保護とレクリエーションを主目的として管理される地域
- 資源保護地域・・・自然の生態系の持続可能利用を主目的として管理される地域
※英語の原文の基準がより正確ですので、詳しくはIUCNのこちらのページ(英文)も参考にしてください。
日本では環境省によって自然環境保全法が定められ保護されています。しかし、上記はIUCN(国際自然保護連合)の定めるものです。それぞれの具体的をみていきましょう。
「厳正保護地域」は学術的に重要であると判断されており、原則として立ち入ることはできません。たとえば、マダガスカル島の「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」が有名です。
「原生保護地域」は厳正保護地域よりも立ち入り等の規制は緩やかですが、それでも立ち入り等は制限されているケースがほとんどです。日本の「白神山地」などがこれに当たります。
「国立公園」は利用については先述の2つほど厳しく制限されていませんが、あくまで公益に反しないということが前提条件になっています。またこれは各国が上記の定義に則って、個別に定めるものです。アメリカの「イエローストーン国立公園」や、カナダの「グロス・モーン国立公園」などが上げられます。
「天然記念物」に関してですが、日本で天然記念物というとトキなどの生物を思い浮かべると思いますが、ここでは生物が主体ではなく、あくまでも地形が対象となります。中国の「黄龍風景区」やベトナムの「ハロン湾」などが上げられます。
「種と生息地管理地域」は先程と変わって、こちらはそこに生息する生物が主体となってきます。レッドリストなどに登録されている動植物や、そのエリアの固有種の生態系を保護することが主な目的となっています。240を超える希少種が生息するバングラデシュの「シュンドルボン」や、32種の固有植物と多くの希少種が生態系を維持しているセーシェル共和国の「ヴァレ・ド・メ自然保護区」などが上げられます。
「景観保護地域」は単純に自然の営みによって形成されるものではなく、自然に人間が介在することで形成されるものが対象となります。中国の「武陵源」やオーストラリアの「グレート・バリア・リーフ」などが代表的です。
「資源保護地域」は保護の目的に加えて、そこにある資源を長期的に維持利用してくことも目的となっています。タンザニアのンゴロンゴロ保全地域にはマサイ族、チベットの三江併流には多数の少数民族が居住しており、重要な生活の場となっています。
この他にも上記分類に含まれないものが多数存在し、中国の「四川省ジャイアントパンダ保護区などがあります。
1-2-3:複合遺産
最後に、複合遺産は文化遺産・自然遺産の分類基準をそれぞれ一つずつ満たし、両者にまたがって登録されたものです。
前述のンゴロンゴロ保全地域の他、中国の泰山やマチュ・ピチュの歴史保護区が上げられます。世界遺産は1000件ほどが登録されていますが、複合遺産に登録されているのは30件ほどと、かなり少なくなっています。
- 文化財は、大まかには人類の文化的な活動によって生み出された成果(文化的所産)を指す
- 文化遺産は、その国や地域またはコミュニティの歴史・伝統・文化を集約した象徴的な存在として捉えることができる
2章:文化財・文化遺産を守るべき理由
さて、1章では定義的な説明から文化財と文化遺産を概説しました。2章では、「では一体なぜ文化財や文化遺産が必要なの?」という疑問に答えていきます。
仮に文化財や文化遺産を保護する取り組みがなかった場合、どのようなことが起きるのでしょうか?実際、これまでに何が起こってきたのか紹介していきます。
2-1: 中国の例
文化財や文化遺産の保護は、政治的・宗教的な歴史的・価値観の変遷と大きな関わりがあります。最も顕著なのが中国の例です。
まず、中国にはかつて存在した天道思想という考え方をご存じですか?天道思想とはこの世の理を、天地を支配する神である「天帝」が定めるものであり、人智の及ばぬものであるとするものです。
実際の歴史をみると、夏の成立以降、幾多の王朝が成立しては倒れるという栄枯盛衰が繰り返されていました。王朝が倒れ、新たな王朝が成立する過程で起きていたのが易姓革命です。
簡潔にいえば、易姓革命とは王朝交代を正当化する理論です。
- 天帝が地上の統治を自身に代わって徳を持った皇帝と王朝に委任しており、皇帝が徳を失った時新たな皇帝を統治者として選び、王朝を建てさせるというもの
- その過程で全王朝の痕跡を徹底的に破壊し、その悪逆ぶりを喧伝させるということが例外なく起きている
- この行為によって、悪しき王朝が天帝の意思に背いて徳を失ったがために、新たに天帝の意を受けた王朝が成立することを正当化させる狙いがあった
これは辛亥革命で王朝による統一が終焉するまで続きました。その後毛沢東による文化大革命によっても、易姓革命を免れた文化財が大量に破壊されています。
2-2: 新世界の例
中国と同様の事象は、スペイン・ポルトガルがアメリカ大陸へ進出した際にも発生しています。特に、スペイン王国の事例はあまりにも有名です。
スペイン王国は強大な海軍力と火力を背景に北アメリカ大陸に上陸し、アステカ文明やマヤ文明を征服、植民地化する過程で両文明の首都を破壊し尽くした上に財宝を略奪しています。
(コルテス宮殿。スペイン人征服者のエルナン・コルテスがアステカ王国時代の石材を使って建設した。写真は筆者撮影)
このスペイン王国の行動にはもう一つの理由がありました。当時スペイン・ポルトガルが世界中に進出していた背景には、勢力拡大に加えてイエズス会による基督教の布教先を探していたことが上げられます。
基督教はデウスを天主とする一神教の宗教です。対してアステカやマヤの人々が信仰していたのは、彼ら独自の多神教でした。イエズス会からみれば他の宗教は自分たちの異なる異教であり、邪教であると捉えていました。そのため、征服地に邪教の痕跡があってはならないとされたのです。
上記のように、宗教という視点を中心にすると、ユダヤ教・基督教・イスラム教・ヒンドゥー教といった多くの信徒を抱える宗教は度々武力衝突を起こしています。
それによって敵対する宗教や、同じ宗教間でも異なる宗派の施設を破壊するなどして貴重な文化財が損壊するケースも見られます。
日本においても16世紀に一向宗と日蓮宗の対立で京都の寺社が焼失し、明治維新後の廃仏毀釈によって貴重な経典や仏像が失われるなどといった事件がありました。
2-3: 文化財・文化遺産を保護する理由
このように政治的・宗教的な理由で、多くの文化財・文化遺産が失われてきた歴史があります。その最大の要因は、時の政権や背景とする信仰の価値観の違いによって、自分たちの価値観にそぐわないものは破壊され、失われてしまうことにあります。
それによって、人々が営み紡いできた歴史もすべてが失われてしまうのです。
文化財や文化遺産が失われる要因はこればかりではありません。自然遺産は人間が自分たちの生活圏を拡げ、より生活を便利にしようとする経済活動の過程で失われていったものがいくつもあります。自然災害によって失われていくものも数多くあります。
このように、文化財や文化遺産を巡ってはいくつも問題点が残されていますが、人類が歩んできた歴史の痕跡である文化財・文化遺産を守り、歴史そのものを後世に伝えていくためにもまだやらなければならないことがたくさんあります。
3章:文化財をめぐる問題点
しかし、一言で「文化財・文化遺産を保護していく」と言っても、そこには大きなハードルが立ちはだかっています。多く問題がありますが、一番は「財源」の問題です。
3-1: 財源
たとえば、日本において、
- 文化財を取り扱うのは主に、文化庁・宮内庁・地方自治体(都道府県・市町村)である
- 特に、一番数多くの件数を取り扱っているのは文化庁になるが、実質的に必要な費用と比較してその予算は決して潤沢とはいえない
- 加えて、宮内庁と地方自治体も同様のジレンマを抱えている
といった問題があります。
不足している費用は寄付などによって賄われていることが多いですが、それでも十分とは言えません。歴史的・文化的に貴重なものであっても予算の制約上登録できないものや、文化財と登録されていても予算の確保ができないことから適切に保護されているとは言い難いものも散見されます。
これは有形・無形を問わず共通して言えます。文化遺産についてについて言えば、状況は日本国内の文化財保護よりはマシですが、相対的に見るとそれほど恵まれているとは言えません。
たとえば、UNESCOは加盟国の分担金によって運営されていますが、全体の22%を負担しているアメリカが実質的に拠出を停止しているため見かけよりも少ない予算で運営されている状態にあります。(拠出額2位は日本で、9%を支出しています。)
文化を守り、後世に伝えていくということは非常に重要で意義のある活動であると言えます。しかしながらそれには多くの費用を要し、厳しい現実と向き合いながら活動していかなければならないのです。
3-2: 返還
近年問題として顕在化しているのは、文化財の返還問題です。端的にいえば、これは植民地主義の遺産です。
たとえば、2018年フランスのマクロン大統領は、旧植民地のベナンに文化遺産を返還することを発表をしました(植民地時代に盗まれた文化財)。これは植民地問題が21世紀まで継続していることを示しています。(→より詳しくはポストコロニアルの記事へ)
また、「ネイティブ・アメリカンの現在」の記事で紹介したように、そのような非西洋のモノと文化は、西洋の認識論では捉えられないあり方で、別の物語を語ります。
そのため、「文化財・文化遺産を保護していく」といったとき、「誰が誰のために保存するのか」をしっかりと考える必要があります。
4章:文化財・文化遺産に関するおすすめ入門書
文化財や文化遺産について理解を深めることはできましたか?
定義的な説明が多くなりましたので、より学術的議論を深めていくためにはこれから紹介する本をご覧ください。
大石学(監修)『学習まんが 別巻 文化遺産学習事典』(学研教育出版)
文化財・文化遺産という概念に文字から入ってしまうと、イメージが湧きづらいためビジュアルから入ってイメージをつくると取っ掛かりが早くなります。これはもともと子供の学習まんがの別冊という扱いですが、初めて文化財や文化遺産に本格的に触れてみたいと考えている大人が読んでも十分に満足できる内容です。
中村俊介『世界遺産: 理想と現実のはざまで』(岩波新書)
本書では、文化財や文化遺産を取り巻く光と闇を、世界遺産に焦点を当てて書かれています。政治や観光、公害といった分野との関わりについても触れられているので、より複合的な視点で文化財や文化遺産を見てみたいと思った方はこちらを読んでみると良いかと思います。
椎名慎太郎『遺跡保存を考える』(岩波新書)
本書は遺跡に焦点を当てて、文化財保護の現場と実務的な内容が書かれています。大学の学芸員養成課程でも教材として取り上げられており、内容が少し難しく呑み込みづらい部分がありますが、より実践的な視点を持ちたい方にはおすすめの本です。
オススメ度★★ 小和田哲男『日本国宝物語―歴史に秘められた謎を訪ねて』(ベストセラーズ)
本書では日本の国宝に焦点を当てて、それぞれが持つ歴史や逸話が紹介されています。より具体的にイメージを作りたいと考えたら、こちらを読んでみるとより理解が深まるかと思います。
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一部の書籍は「耳で読む」こともできます。通勤・通学中の時間も勉強に使えるようになるため、おすすめです。
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などの特典もあります。学術的感性は読書や映画鑑賞などの幅広い経験から鍛えられますので、ぜひお試しください。
まとめ
最後にこの記事の内容をまとめます。
- 文化財は、大まかには人類の文化的な活動によって生み出された成果(文化的所産)を指す
- 文化遺産は、その国や地域またはコミュニティの歴史・伝統・文化を集約した象徴的な存在である
- 時の政権や背景とする信仰の価値観の違いによって、自分たちの価値観にそぐわないものは破壊され、失われてしまう可能性があるため、保護が必要である
このサイトは人文社会科学系学問をより多くの人が学び、楽しみ、支えるようになることを目指して運営している学術メディアです。
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