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【倫理学のおすすめ本9選】入門~中級者におすすめの本を厳選して紹介

倫理学のおすすめ本

倫理学を学びたい場合、まずは倫理学の全体像を学び、それから代表的論者の著作・古典を読み進めていくことをおすすめします。

なぜなら、倫理学は細かい議論から学び始めると、難解で迷子になってしまうからです。

そのため、まずは解説書を読んで倫理学の地図を頭の中に描くようにしましょう。

そこでこの記事では、倫理学のおすすめ本を以下のように分けて紹介します。

  • 入門編→前提知識ゼロでまずは飽きずに読めるもの
  • 初心者編→倫理学の初歩的知識が得られるおすすめ解説書
  • 中級者編→前提知識を得た次の段階で読むべき本

分野やレベル別に厳選した本を紹介しますので、あなたのレベルに合うところから読んでみてください。

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1章:倫理学のおすすめ本:入門編

まずはまったくの知識ゼロで、挫折することなく倫理学を学び始めたい、という方におすすめの本を紹介します。

①『現代倫理学入門』

さまざまな議論がある倫理学を学ぶ前に、まず大事なのが「倫理学がどのような問いに答えようとする学問なのか?」を把握することです。

倫理学の具体的な理論や考え方よりも、まずは身近な問いから倫理学の問いのイメージを持つと、とても学びやすくなります。

そこでおすすめなのがこの『現代倫理学入門』です。

この本は、倫理学が課題とする下記のような問いについて具体的に論じられている入門書です。

目次

1 人を助けるために嘘をつくことは許されるか
2 10人の命を救うために1人の人を殺すことは許されるか
3 10人のエイズ患者に対して特効薬が1人分しかない時、誰に渡すか
4 エゴイズムに基づく行為はすべて道徳に反するか
5 どうすれば幸福の計算ができるか
6 判断能力の判断は誰がするか
7 〈……である〉から〈……べきである〉を導き出すことはできないか
8 正義の原理は純粋な形式で決まるのか、共同の利益で決まるのか
9 思いやりだけで道徳の原則ができるか
10 正直者が損をすることはどうしたら防げるか
11 他人に迷惑をかけなければ何をしてもよいか
12 貧しい人を助けるのは豊かな人の義務であるか
13 現在の人間には未来の人間に対する義務があるか
14 正義は時代によって変わるか
15 科学の発達に限界を定めることができるか

どのような学問も、このような「問い」から学び始めると学びやすいです。入門書として、ぜひ最初に読んでみてください。

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②『入門・倫理学』

倫理学初心者は、倫理学という学問の基礎的な知識や、倫理学を構成する「規範倫理学」「メタ倫理学」「応用倫理学」といった領域について、全体像を最初に描くことが大事です。

簡単に説明すると、それぞれ下記のような意味です。

  • 規範倫理学:私たちが行う行為の「道徳的正しさ」を論じる
  • メタ倫理学:倫理学において使われる言葉、概念そのものを論じる
  • 応用倫理学:倫理学を「自然」「動物」「医療」など各分野に応用して論じる

これらの概要を理解する、最初の入門書として『入門・倫理学』が最適です。

倫理学の入門テキストは複数ありますが、私はこの本が一番学びやすいと思います。

この本は応用倫理学については項目立てて解説されていないという欠点もあります。そのため、①で紹介した『現代倫理学入門』と併せて読むと、カバーしあえて学びやすいです。

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③『「正しさ」の理由-「なぜそうすべきなのか?」を考えるための倫理学入門―』

倫理学入門書として、『「正しさ」の理由』というこちらのテキストもおすすめです。

この本は哲学研究者の著者が倫理学の解説書として出版したもので、倫理学の主な分野である「規範倫理学」「メタ倫理学」「応用倫理学」の各内容がコンパクトに解説されています。

網羅的な内容であるため、掘り下げは少ないですが、初心者に必要な知識は十分に身に付きます。②『入門・倫理学』の方が教科書っぽさはありますが、私は個人的にはこちらの『「正しさ」の理由』の方が読みやすかったです。

これも入門書としてとてもいい本なのでぜひ読んでください。

『「正しさ」の理由』の著者は、政治哲学に関する著作も出しています。このサイトでも繰り返し紹介しているこちらの著作は、「リベラリズム」を軸に政治哲学の系譜が解説されているとてもいい本です。

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2章:倫理学のおすすめ本:初心者編

倫理学の概要から入る学び方を紹介しましたが、概要を学んだら「功利主義」「義務論」などの具体的な議論を学ぶことをおすすめします。

もしくは、最初から「功利主義」などの議論から学んでも良いと思います。

これから、倫理学の代表的な理論別におすすめ本を紹介します。

④『功利主義入門―はじめての倫理学』

功利主義とは、社会の幸福の総量を増大させる行為が、道徳的に正しい行為であると考える理論のことです。

功利主義は、倫理学だけでなく経済学や政治学など、社会科学に広く影響を与えたジェレミー・ベンサムが創始した思想・理論です。

また、倫理学でも基礎的な理論の一つです。

→功利主義について詳しくはこちら

『功利主義入門』は、功利主義について詳しく、分かりやすく解説した新書です。

数字時間あれば読み終わりますので、功利主義の入門書としておすすめです。

⑤『カント入門』

倫理学の理論の一つに、「義務論」もあります。

義務論とは、功利主義のように行為の「結果」から行為の正しさを判断せず、行為の意思や動機からその行為の道徳的正しさを判断する理論です。

義務論の代表は、ドイツ観念論哲学の代表的哲学者、カントです。

非常に簡単に言えば、道徳的に正しい行為とは、いっさいの利己心や下心なく、純粋に義務を尊重してなされた行為だけなのだとカントは言っています。そして、行為の道徳的正しさを論じるために「定言命法」というテストを提唱していることなどが知られています。

→義務論について詳しくはこちら

カントの議論は多岐にわたりますが、カントの議論をもとにその後の議論もなされているため、カントから学ぶことが大事です。

そして、私の知る限りカントの哲学を一番分かりやすく解説しているのが、『カント入門』です。

これも数時間で読み終われる新書でkindle版もありますので、ぜひ読んでみてください。

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⑥『ケンブリッジ・コンパニオンー徳倫理学』

倫理学における功利主義、義務論と並ぶ理論が「徳倫理学」です。

徳倫理学とは、行為の「善さ」や「正しさ」について、その行為そのものではなく、行為者の性格・徳に焦点を当てて議論する倫理学です。

「いい人」「立派な人」とはどんな人か?いい人がもつ性格的特徴とは何か?このようなことに答えようとするのが徳倫理学です。特に近年はエリザベス・アンスコムの論文以降、活発に議論されています。

→徳倫理学について詳しくはこちら

徳倫理学的な議論は、もちろん東洋でも議論されてきましたが、西洋における議論が「徳倫理学」という分野を構成しています。

そんな徳倫理学の議論を網羅的に学べるのが、この『ケンブリッジ・コンパニオン-徳倫理学』です。徳倫理学のテキストとして一番いいと思います。

長いですが、読みたいところだけでも良いのでぜひ読んでみてください。

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3章:倫理学のおすすめ本:中級者編

ここまで紹介したのは、倫理学における主流の理論です。

実際には、こうした理論を使って広い分野で議論がなされており、それをひっくるめて応用倫理学と言います。

応用倫理学は具体的なテーマを倫理学的に掘り下げるため、倫理学の理解を深めることができますし、現実に起こっているさまざまな問題を考えるきっかけになります。

⑦『動物からの倫理学入門』

私たちは、犬や猫は「傷つけてはいけない」と考える一方、豚や鶏、牛は家畜として消費します。なぜ同じ動物なのに、殺していい動物と殺してはいけない動物がいるのでしょうか?

こうした問いに答えるのが、応用倫理学の一分野である「動物倫理学」です。

→動物倫理学について詳しくはこちら

『動物からの倫理学入門』は、動物倫理学について初心者にも分かりやすい内容が解説されています。

ある程度功利主義などの基礎理論を理解した上で読んだ方が分かりやすいですが、興味があればこの本から学び始めても良いと思います。

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動物愛護活動家のバイブル的な本となった、シンガーの『動物の解放』は非常に有名です。まずは入門書から学んだ方が良いですが、これも名著なので読んでみることをおすすめします。

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もっとやさしいものから学びたい場合は、下記の『マンガで学ぶ動物倫理』もおすすめです。

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⑧『環境と倫理-自然と人間の共生を求めて-』

「自然は守るべき」という意見に同意する人は多いと思いますが、「なぜ守るべきなのか?」という問いには、「人間の未来のため」という人もいれば「自然も生物だから」という人もいると思います。

こうした、自然環境への配慮、保護について倫理学的に論じるのが「環境倫理」という分野です。

最近では、国連でのグレタさんのスピーチから世界的にも環境保護活動が注目されていますし、高温、巨大台風、森林火災など自然災害の被害も増えています。

つまり、環境倫理は私たちにとって、より身近なテーマになっているのです。

→環境倫理について詳しくはこちら

この環境倫理という分野について、網羅的に解説しているおすすめのテキストが『環境と倫理』です。最初の一冊として手に取ってみてください。

環境保護を指摘し、環境倫理の議論を巻き起こすきっかけになったのが、1949年発表の『野生のうたが聞こえる』や、1962年発表のレイチェル・カーソン『沈黙の春』です。

どちらも世界的に影響を与えた名著ですので、興味があれば読んでみてください。

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⑨『はじめて学ぶ生命倫理-「いのち」は誰が決めるのか-』

「人工妊娠中絶」「脳死」「臓器移植」など、医療や生命に関わる領域は倫理学的に議論が大きいです。

こうした生命に関わる領域を論じる倫理学を、生命倫理学と言います。このサイトでも、「どのような主体に権利を認めるのか」というパーソン論について解説しています。

→パーソン論について詳しくはこちら

生命倫理の入門書としては、この『はじめて学ぶ生命倫理』がもっともやさしく、わかりやすいです。

私たちにとっても身近な問題として、生命倫理を学ぶことができます。

生命倫理についてもっとやさしく学べる漫画のテキストもありますので、興味のある方はぜひこちらも読んでみてください。

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他にも、下記の読み物は生命倫理の理解を深める上でおすすめです。

まとめ

あなたの関心に合うものはありましたか?

他におすすめ本があれば、ぜひTwitterなどで教えてください。

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