ヘゲモニー(hegemony)とは、支配者階級が武力ではなくリーダーシップによって従属階級の支持を獲得し、この合意にもとづいた政治関係を指す概念です。
一般的にはイタリアのマルクス主義者であるアントニオ・グラムシが提示した概念として理解されています。しかし国際関係論で使われる用語ですもありますので、網羅的に理解する必要があります。
そこで、この記事では、
- ヘゲモニーの定義・意味
- ヘゲモニーとグラムシの『獄中ノート』
- ヘゲモニーとカルチュラル・スタディーズとの関係
- 国際関係論におけるヘゲモニーの用法
などをそれぞれ解説します。
あなた自身の興味関心にあわせて、読み進めてください。
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1章:ヘゲモニーとはなにか?
1章では「ヘゲモニー」と深くを結びつけられるグラムシの議論を紹介していきます。
このサイトでは複数の文献を参照して、記事を執筆しています。参照・引用箇所は注1ここに参照情報を入れますを入れていますので、クリックして参考にしてください。
1-1: ヘゲモニーの意味と『獄中ノート』
ヘゲモニーの意味を理解するためには、1929年-1934年にかけてグラムシがファシスト政府によって、監獄に入れられていた時期に書かれた『獄中ノート』が大事です。
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『獄中ノート』では、以下のような幅広いテーマが独自の視点から議論されています。
- 国家論
- 近代化から遅れをとったイタリア南部問題
- 知識人論
- 文学論
- 大衆文化論
- アメリカニズムやフォーディズム
『獄中ノート』の内容を解説する前に、「グラムシとは一体どんなマルクス主義者だったのか」を簡単に解説します。
1-1-1: マルクス主義者としてのグラムシ
グラムシは独特な視点をもったマルクス主義者でした。それはグラムシのロシア革命に対する評価からわかります。結論からいうと、イタリア社会党の活動家であったグラムシはロシア革命を「資本論に反する革命」と結論づけました。
グラムシの問いかけと思考は、大まかに次のようなものでした。
- 『資本論』によると、資本主義の成熟をもって社会主義革命がおこなわれるはずなのに、ロシアのような後進国で革命が発生するわけがない
- すると一体、どんな要因がロシア革命を導いたのだろうか?
- グラムシは、経済を越えた社会的・集団的意志の発展があったためと答えた
グラムシが特徴的なのは、マルクス主義の経済決定論を批判的に捉える視点をもっている点です。つまり、経済構造の重要性を理解しつつも、上部構造の革命を模索していたのです。
※上部構造・下部構造はマルクス主義の基本的な図式ですから、馴染みのない方は次の記事から学んでみてください。→【上部構造・下部構造とはなにか】マルクスの議論をわかりやすく解説
1-1-2: 機動戦と陣地戦
『獄中ノート』でも、国家と革命を題材とした議論がされています。そこで生み出される概念が「機動戦と陣地戦」です。グラムシと「ヘゲモニー」を理解するためには、「機動戦と陣地戦」で扱われる市民社会という問題が非常に重要です。
まず、『獄中ノート』で議論される大きな課題を確認しましょう。
『獄中ノート』で浮上する課題とは、第一次大戦後のロシアをはじめとして、ヨーロッパでの社会主義革命が起こるはずが失敗してしまった。なぜヨーロッパで革命は失敗したのだろうか?ロシアでは機動戦によって国家権力を奪取できたのに、ヨーロッパで機動戦は成功しなかったのか?というものでした。
そして、グラムシの回答は次のような回答をします。
- 国家が直接的な支配であり市民社会の未熟なロシアと比べて、ヨーロッパでは国家を倒してもその背後に複雑な市民社会が存在する
- 国家権力の奪取は政治的な革命を達成する条件にならない
- ヨーロッパにおける革命には、市民社会を内部から変革していく陣地戦が必要となる
1-1-3: グラムシのヘゲモニー概念
そして、グラムシのヘゲモニー概念は市民社会の解剖という問題と深くかかわっています。注意するべき点は、グラムシがヘゲモニー概念を「社会変革」と「支配の分析」といった二つの場面で使ったことです。
二つのヘゲモニー概念の特徴は、以下のようにいえます。
- 社会変革のヘゲモニー・・・異なる利害集団に共通の意志を与える知的・道徳的主導性を示す概念
- 支配の分析のヘゲモニー・・・司法、警察など強制だけでなく、教会、学校、労働組合といった装置を媒介として、従属階級の自発的な合意形成から国家支配を考察する概念
「社会変革」の概念よりも、重要なのは「支配の分析」のヘゲモニーです。それは支配をめぐる概念としてのヘゲモニーは有効性が高かったからです。混同を避けるため、ここからは「支配の分析」のヘゲモニーを「ヘゲモニー」と呼びます。
ヘゲモニーのポイントは定義にもあるように、国家支配は単なる上からの強制だけでなく、下からの同意がある、という点です。
1-2: 「ヘゲモニー」の語源
そもそも、「ヘゲモニー」は歴史的にどのような用法をもった言葉なのでしょうか?歴史的な意味の「hegemony」は、次のような特徴があります2レイモンド・ウィリアムズ 『完訳 キーワード辞典』(平凡社ライブラリー) 。
- ギリシャ語の「egemonia」から英語に入ってきた言葉である
- ギリシャ語の「egmon」は「指導者」「支配者」を意味する。この場合の「指導者」や「支配者」は自国ではなく、他の国の政治的支配を説明する言葉である
- ギリシャ語の意味は残っており、他の国の支配を試みる「超大国」の政治を指すために「hegemonism(覇権主義)」という言葉がある
このような用法の「hegemony」は、グラムシによって大きな変化を遂げます。
簡単にいうと、政治的な支配の概念であった「hegemony」は国家間の関係から拡大して、「bourgeois hegemony(ブルジョア支配)」といった社会階級の関係を指す言葉になります。
拡大された意味での「hegemony」の特徴はあからさまな政治支配ではなく、もっと広い意味で支配を説明する言葉であることです。
言い換えると、世界と人間性との関係についてある特定の見方を含む言葉になりました。世界、自分、他者を見るときの特定の見方は、ただの知的事実ではなく政治的な事実を指すようになったのです。
この用法に従うと、「hegemony」は革命にとって極めて重要な意味をもちます。文芸批評家でマルクス主義者のレイモンド・ウィリアムスは、次のような解釈をしています3『キーワード辞典』(2011)から参照。
ヘゲモニーの支配は支配階級の利害関係の表出にとどまらず、実際にその階級の支配下にいる人々がそのような支配を「ふつうの現実」、「常識」として受けとめることにもよる
つまり、単なる政治的・経済的な権力の奪取だけでなく、ある「hegemony」の転覆。生きた経験と意識のなかにある階級支配の転覆が必要となります。
いったんこれまでの内容をまとめます。
- ヘゲモニーとは、支配者階級が武力ではなくリーダーシップによって従属階級の支持を獲得し、この合意にもとづいた政治関係を指す概念
- ポイントは国家支配は単なる上からの強制だけでなく、下からの同意があるという点
- 司法、警察など強制だけでなく、教会、学校、労働組合といった装置を媒介として、従属階級の自発的な合意形成から国家支配を考察する概念が有効
2章:ヘゲモニーとアントニオ・グラムシの再評価
ヘゲモニー概念の理解をより深めるためには、グラムシの伝記的な情報やグラムシが再評価される過程の理解が不可欠です。
ここでは、グラムシの伝記的情報とグラムシが国際的に再評価される過程を解説します。
2-1: グラムシの伝記的情報
グラムシは獄中でひどく心身を痛め、極めて短い生涯を送りました。しかしその獄中のなかでおこなわれた研究は33冊のノートは1970年代以降の人文・社会科学に大きな影響を与えるものでした。
ここでは、簡潔にグラムシの生涯を振り返っていきましょう4井上 俊, 伊藤 公雄 (編)「ヘゲモニー」『政治・権力・公共性』(世界思想社)。
グラムシの出生にまつわる情報
- 出生日・・・1891年1月22日
- 出生場所・・・サルデーニア島中部のギラルザ村(日本の沖縄のような歴史をもつ場所)
- 家族・・・アルバニア系移民の子孫
貧しい地方出身だったことが、イタリア南部問題に関心をもった要因だったといいます。また病弱であったため、背中にコブができて成長が止まったとされています。
1910年代から1929年の逮捕まで
- 1911年トリノ大学文学部に入学
- 学生時代にイタリア社会党に入り、トリノ支部の機関誌を執筆・編集
- 1920年のトリノ工場占拠闘争では思想的な柱として活躍
- 1921年に社会党から分派したイタリア共産党に入る
- 1924年に国会議員に当選
活動家としてのグラムシの姿が目に浮かぶと思います。グラムシはソ連共産党とも関連をもっており、ソ連共産党内部の派閥闘争を批判したこともありました。
1929年の逮捕から生涯をとじるまで
- 1929年ムッソリーニ政府による逮捕
- 獄中では後にケンブリッジ大学の教授となる経済学者のスラッファと、妻の姉であるタチアナによって支えられる
- 1934年に病気が悪化すると病院に移る(脊椎カリエス、肺結核、喉頭炎、痛風の合併症)
- 1937年4月27日、絶命
グラムシが獄中で書いた33冊のノートは、彼の死後に持ち出されてファシスト政府から守り抜かれました。
第二次世界大戦、続々とグラムシの仕事は出版されていきます。1947年から1951年にかけて、以下のような書物が刊行されました。
- 『獄中からの手紙』(イタリア三大文学賞の一つを受賞)
- 『史的唯物論とベネディクト・クローチェの哲学』
- 『知識人と文化の組織』
- 『リソルジメント』
- 『マキャベリと近代国家についての覚え書き』
- 『文学と国民生活』
- 『過去と現在』
このような著作が1970年代以降の人文・社会科学に大きな影響を与えていきます。
2-2: ヘゲモニーの再評価
1960年代後半の国際的な反乱(特に学生を中心とした運動)は、資本主義社会における社会変化を反映したものでした。この変化は人文・社会科学に大きな影響を与えます。
その大きな影響の一つは、下部構造決定論を批判的に見直すマルクス主義の登場です。つまり、マルクス主義を土台としつつも、上部構造に目を向けた研究が続々と登場します。たとえば、批判的マルクス主義には下のような学問分野があります。
- ネオ・マルクス主義
- レギュラシオン理論
- カルチュラル・スタディーズ
- ポストコロニアリズム
- サバルタン研究
そのような批判的マルクス主義において、アントニオ・グラムシの議論は「発見」されます。死後長い間経って忘れられていたグラムシですが、このような歴史的文脈で再評価をうけました。
2-2-1: ヘゲモニーとカルチュラル・スタディーズ
ここでは、ヘゲモニー概念と関係の深いカルチュラル・スタディーズでの議論を紹介します。
ヘゲモニー概念がカルチュラル・スタディーズと入ってきたのは、アルチュセールの「国家のイデオロギー装置」を経由してです。アルチュセールはこの論文でヘゲモニーを基礎に議論を展開しました。
アルチュセールとグラムシの議論を簡単に比較すると、次のようにいえます。
アルチュセールとグラムシとヘゲモニー概念の比較
- アルチュセール・・・上からの一方的なイデオロギー装置としてのヘゲモニー
- グラムシ・・・支配階級と従属階級の対立のなかでの調整や妥協といった合意形成という媒介的な役割
そして、カルチュラル・スタディーズでヘゲモニー概念が受容されたとき、グラムシの媒介的な意味に注目が集まっていました。
つまり、カルチュラル・スタディーズにおけるヘゲモニーとは、上からの支配ではなく、支配階級と従属階級の対立・妥協・調停からつくられるヘゲモニーという概念に注目が集まっていたのです。
そのようなヘゲモニー概念を使って、カルチュラル・スタディーズはイデオロギー闘争や文化支配といった議論を推し進めていきました。
- 獄中のなかでおこなわれた研究による33冊のノートは、1970年代以降の人文・社会科学に大きな影響を与えるものであった
- グラムシは下部構造決定論を批判的に見直すマルクス主義が登場したときに、再評価された
- カルチュラル・スタディーズは上からの支配ではなく、支配階級と従属階級の対立・妥協・調停からつくられる、ヘゲモニーという概念を受容
3章:ヘゲモニーと国際関係論
そして冒頭でお話したように、国際関係論の分野でも、ヘゲモニー(覇権)が論じられる議論があります。グラムシの用法と異なりますので、注意する必要があります。
それが、
- 覇権安定論
- 覇権交代論
- 覇権循環論
- ヘゲモニー論(ネオマルクス主義)
です。
ポイントは、国際関係論での「ヘゲモニー」はギリシャ語の「ヘゲモニー」に含意した「他の国の支配を試みる「超大国」の政治を指す」意味が含まれることです。
3-1:覇権安定論
1970年代、アメリカ経済が相対的に衰退しているのにもかかわらず、なぜアメリカ主導で作られた国際経済体制が維持されているのか?という問題が生まれました。
この問いに答えようとしたのが、覇権安定論(Hegemonic stability theory)です。
覇権安定論は、キンドルバーガー(Charles P. Kindleberger)やギルピン(Robert Gilpin)などの国際政治学者によって論じられました。
覇権安定論は、
- 覇権国(圧倒的な大国)の存在が、安定的な世界秩序に必要
- 国際社会で公共財を供給する理由を持つのは覇権国のみであり、他の国家は公共財の利用にタダ乗りする
- 覇権国が公共財を供給する理由を失うと、国際公共財(たとえば国際経済体制)が失われてしまう
という理論です。
つまり、覇権(ヘゲモニー)を持つ国家の存在によって国際秩序に安定がもたらされると考える議論です。
ただし、この議論はその後ネオリベラリズム(ネオリベラリ制度主義)に反論され、国際経済体制のようなレジームは覇権国が衰退しても維持されると考えられました。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
3-2:覇権交代論
覇権交代論とは、
- 国際社会では覇権国の存在によって秩序が作られる
- しかし、覇権国は秩序の維持にコストを払うため、徐々に衰退し、挑戦国が次の覇権国になる
- 覇権国の戦争は、覇権国に対する挑戦国の登場として説明できる
というように、国際秩序を作る覇権国が後退していくことを論じた、覇権理論の一種です。
国際関係論におけるネオリアリズムで論じられる理論です。
ネオリアリズムについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
3-3:覇権循環論(長期サイクル論)
覇権循環論とは、モデルスキー(George Modelski)によって論じられた理論で、
- 近代国際システムでは、覇権国が世界経済を運営する
- しかし、世界経済は長期的な好況・不況の波があり、覇権国は波と共に交代している
- 覇権国の衰退期に新興国が挑戦することが多く、戦争が起こりやすい
というものです。
例えば、ジョヴァンニ・アリギ(Giovanni Arrighi)は世界システム論の立場から覇権循環論を説いており、
- 15〜17世紀:イタリア・ジェノヴァ
- 17〜18世紀:オランダ
- 19〜20世紀:イギリス
- 20世紀以降:アメリカ
というように覇権国が移り変わってきたと考えました。
3-4:ヘゲモニー論(ネオマルクス主義)
これらとはまったく異なる流れとして、グラムシの影響を受けたヘゲモニー論という流れも存在します。
ヘゲモニー論はグラムシの理論を導入しつつ、既存の国際関係論(特にネオリアリズムとネオリベラリズムの統合理論)を批判した批判理論です。
ネオグラミシアンの国際関係論や、ネオマルクス主義の国際関係論とも言われます。
このグラムシの影響を受けた批判理論は、
- 生産と生産関係の生む矛盾が、社会の発展を作り出している
- 国際関係における階層的秩序に注目する
- 国家を、市民社会との相克作用を含んだ複合体として捉える
- 生産過程が国家を規定し、さらに国家の複合体である世界秩序を規定する
- 秩序を作る倫理、理念の政治的パワーを重視
- 「生産と国家」の国際化によって、グローバル化が進行することに注目する
というように論じます。
詳しい説明するには長くなりすぎるので、簡単にしか紹介できませんんが、グラムシのヘゲモニー論やマルクス主義の影響を強く受けた国際関係論の理論なのです。
- 国際関係論における覇権(ヘゲモニー)は、国際社会において圧倒的な力を持つ覇権国について論じられる文脈で使われる
- 覇権理論は主にネオリアリズムの中で論じられるが、後にネオリベラリズムによっても論じられた
- グラムシの影響を受けたヘゲモニー論、ネオマルクス主義の国際関係論の流れも生まれ、既存の国際関係論とは全く異なる流れになっている
4章:ヘゲモニーの学び方
どうでしょう?ヘゲモニー概念の理解を深めることはできました?これから紹介する書籍は「ヘゲモニー概念を学びたい!」と考える方のための初学者用の本です。ぜひ参考にしてください。
井上 俊, 伊藤 公雄 (編)「ヘゲモニー」『政治・権力・公共性』(世界思想社)
ヘゲモニー概念をグラムシの生涯とともにコンパクトにまとめています。この本の多くをこの記事では参照しました。社会学の重要な論考を学べる初学者にうってつけの本です。
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上野俊哉・毛利嘉孝(編)『カルチュラル・スタディーズ入門』(ちくま新書)
カルチュラル・スタディーズによるヘゲモニーの受容は極めて重要な出来事でした。文化支配やイデオロギー支配に興味のある方にオススメ。初学者用ですので、わかりやすい点もオススメポイントです。
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進藤榮一『現代国際関係学-歴史・思想・理論-』(有斐閣)
この書籍は、国際関係論の歴史や理論を網羅的に解説したテキストですが、覇権理論やグラムシの影響を受けた批判理論についても詳しく解説されています。さらに詳しいブックリストもついているので、国際関係の覇権理論、批判理論を学びたい方におすすめです。
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一部の書籍は「耳で読む」こともできます。通勤・通学中の時間も勉強に使えるようになるため、おすすめです。
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また、書籍を電子版で読むこともオススメします。
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- 「書籍のポイント還元最大10%(学生の場合)」
などの特典もあります。学術的感性は読書や映画鑑賞などの幅広い経験から鍛えられますので、ぜひお試しください。
まとめ
今回の内容をまとめます。
- ヘゲモニーとは、支配者階級が武力ではなくリーダーシップによって従属階級の支持を獲得し、この合意にもとづいた政治関係を指す概念
- ポイントは国家支配は単なる上からの強制だけでなく、下からの同意があるという点
- カルチュラル・スタディーズは上からの支配ではなく、支配階級と従属階級の対立・妥協・調停からつくられるヘゲモニーという概念を受容
このサイトは人文社会科学系学問をより多くの人が学び、楽しみ、支えるようになることを目指して運営している学術メディアです。
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