社会思想

【構造主義とは】その定義から実存主義との論争までわかりやすく解説

構造主義とは

構造主義(structuralism)とは、人間の社会的・文化的現象の背後には目に見えない構造があると考える思想です。

構造主義は、20世紀を代表する現代思想です。さまざまな19世紀的な考え方は、構造主義によって死亡宣告を受けました。つまり、私たちの常識は構造主義からきているのです。

そこで、この記事は、

  • 構造主義の定義・意味
  • 構造主義の生みの親:レヴィ=ストロース
  • 構造主義による分析の事例

をわかりやすく解説していきます。

興味関心のある箇所だけで構いませんので、構造主義を学びましょう。

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1章:構造主義とはなにか?

1章では、構造主義を定義・意味などから概説します。

このサイトでは複数の文献を参照して、記事を執筆しています。参照・引用箇所は注1ここに参照情報を入れますを入れていますので、クリックして参考にしてください。

1-1: 構造主義の定義・意味

まず冒頭の定義を確認しますが、構造主義とは、

人間の社会的・文化的現象の背後には目に見えない構造があると考える思想

を指します。

簡単にいうと、実は社会の深層に「目に見えない構造」があって、それが目に前にみえる「人間の社会的・文化的現象」を形作っているということです。

「構造なんて関係ない!私は自由に行動して判断してる!」と思う方もいるかもしれません(そんなあなたは鋭いです)。構造主義とサルトルの唱えた実存主義との論争は、まさにそのような人間主体に関することでした(詳しくは3章で解説します)。

1-1-1: 構造主義の特徴とは?

フランス文学者の内田樹は、構造主義の特徴を次のようにいっています2『寝ながら学べる構造主義』を参照

私たちは自分では判断や行動の「自律的な主体」であると信じているけれども、実は、その自由や自律性はかなり限定的なものである、と事実を徹底的に掘り下げたこと

人間は自分の行動や判断を自由に決定していると思っていたが、実はその背後にある「構造」が私たちを制限していた、ということですね。

余計わからなくなったと感じるかもしれませんが、構造主義の定義や特徴は抽象的すぎるので仕方ありません。

そこで、構造主義の生みの親であるクロード・レヴィ=ストロースの人生をたどって、構造主義の内実を探りましょう。

ちなみにレヴィ=ストロース以外にも、構造主義といえば、

  • ジャック・ラカン(精神分析)
  • ミシェル・フーコー(歴史学)
  • ルイ・アルチュセール(マルクス主義的哲学)
  • ロラン・バルト(記号論

といった代表的な論者います。

構造主義というレッテルを嫌う人もいましたが、どの論者も共通する思想がありました。



1-2: 構造主義の生みの親:クロード・レヴィ=ストロース

構造主義とはなにか?

(クロード・レヴィ=ストロース 1908-2009)

ここからは構造主義をとてもわかりやすく説明した橋爪大三郎の『はじめての構造主義』を中心に参照しながら紹介します。詳しい内容を知りたい方はぜひ手に取ってみてください。

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まず、レヴィ=ストロースとはユダヤ系フランス人の人類学者です。『悲しき熱帯』や『構造人類学』、『野生の思考』といった書籍で有名になり、構造主義は世界中に広まりました。

構造主義のアイデアは、レヴィ=ストロースが第二次世界大戦中に亡命したニューヨークで、同じく亡命中だった言語学者ローマン・ヤコブソンから得たものです3たとえば、渡辺 公三『闘うレヴィ=ストロース』(平凡社)を参照

  • ヤコブソンはレヴィ=ストロースより12歳年上のロシア人
  • チェコのプラハで言語学者のサークル(プラーグ学派)に混ざりながら、言語学の音韻論の研究をした人物である

1-2-1: ソシュールの言語学と構造主義

では一体、ヤコブソンはレヴィ=ストロースになにを話したのでしょうか?結論からいえば、ヤコブソンがレヴィ=ストロースに伝授したのは、スイスの天才言語学者フェルディナン・ド・ソシュールの研究でした。

ソシュールの構造言語学については、次の記事で詳しく解説しています。ソシュールの思想なくして構造主義は成り立ちませんので、ソシュールの言語学になじみのない方は先にチェックしてみてください。→記事へとぶ

ソシュールの言語学の特徴は、

  • ことばがなにを指して、なにを意味するかは、物質世界のあり方と独立し、言語システムの内部で決まっている
  • ことばは世界にある現実を説明する道具ではなく、ことばが現実をつくっていく(言語論的転回)

といったものです。

ソシュールの言語学をヤコブソンから聞いたレヴィ=ストロースは、「人類学(人間の文化全般を扱う学問)でも、言語学の理論は使える」と考えます。そして、実際にレヴィ=ストロースの抱えていた問題に当てはめて説明をしていきました。

1-2-2: ヤコブソンの音韻論と構造主義

より正確にいえば、レヴィ=ストロースはソシュールの言語学によって発展したヤコブソンの音韻論を、人類学に導入しました。※音韻論については、次の記事を確認してください。→記事へとぶ

ヤコブソンの仕事を簡単に説明すると、単語を成り立たせる音の最小単位である音素を説明・整理したことといえます。より具体的に、ヤコブソンの音韻論の特徴とは以下の点を考えたことです。

  • 音素はそれぞれ独立した「実体」として存在するのではない
  • ある音素は他の音素との関係において意味をもつ
  • つまり、音素の意味は二項対立から生まれる

レヴィ=ストロースは、ヤコブソンの音韻論研究を人間社会の説明に用いました。それが構造主義といわれるものです。

「そもそも、レヴィ=ストロースがヤコブソンの音韻論を必要とした問題とは何だったんだ?」とお思いな方もいると思います。その疑問は2章で解説します。

その前に、これまでの内容をまとめましょう。

1章のまとめ
  • 構造主義とは、人間の社会的・文化的現象の背後には目に見えない構造があると考える思想である
  • 構造主義のアイデアは、レヴィ=ストロースが第二次世界大戦中に亡命したニューヨークで、同じく亡命中だった言語学者ローマン・ヤコブソンから得たものである
  • レヴィ=ストロースは人類学に言語学の理論を導入した

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2章:構造主義の分析の事例

さて、2章では、レヴィ=ストロースの抱えていた親族体系の問題を解説していきます。

2-1: 構造主義による機能主義の批判

端的にいえば、レヴィ=ストロースの抱えていた問題とは、人間社会における親族体系をどう理解すればいいのか?というものでした。

若き日のレヴィ=ストロースは、ブラジルのナンビクワラ族やボロロ族に関する調査をしました。しかし、インディオの親族体系を博士論文にうまくまとめることができませんでした。

親族体系のなにが問題だったのでしょうか?それは機能主義による親族体系の説明です。

  • 親族体系とは、いないよりましといわれる日本の「親戚」とは全く異なる
  • 誰と誰が親子兄弟姉妹で、誰がイトコで…といった家族を超えた集団の広がりを親族と呼ぶ
  • 親族体系とは、生産活動、結婚、祭祀、その他の社会生活全般に関わる組織。だから親族体系がわかると、その社会のことが大体を理解できる

2-1-1: 機能主義による親族体系の説明

レヴィ=ストロース以前の人類学では、「機能主義」といわれる思想が強力でした。簡単にいうと、機能主義とは次のような思想です。

  • 社会をさまざまな要素からできあがる一つの統合体と考える思想
  • 進化論的に、社会がどこまで発展しているとか考えるのはおかしいと社会進化論を批判した
  • 発展段階より重要なのは、その社会のなかでどう各要素が役立つのか、つまり機能するのかを調べることが重要であると考えた

※機能主義に関して、より詳しくはこちらの記事を参照ください。→【機能主義とはなにか】定義、特徴、歴史をわかりやすく解説

レヴィ=ストロースは、この機能主義による親族体系の説明に満足していませんでした。たとえば、機能主義はインセスト・タブー(近親相姦の禁止)を次のように説明していたからです4橋爪大三郎 『はじめての構造主義』 (講談社現代新書) を参照

インセスト・タブーがあるのは、それが機能的だからである。どんな機能かというと、遺伝的に悪い影響を回避する機能である。

どの社会でもインセスト・タブーはあるのは、遺伝的によくない子孫が生まれることを回避するためである。インセスト・タブーをしなかった社会は、滅びてしまったのである。

機能主義の説明は、一見ごもっともにみえます。

しかし、レヴィ=ストロースは、

  • そもそも近親相姦のせいで滅んだ社会はもうないから、その証拠はない
  • 悪い遺伝子の影響を避ける目的なのに、同じ親等である「父方のイトコとの結婚は禁止」で、「母方のイトコと結婚は喜ばれる」社会が多いのはなぜか?
  • そこで「だから未開人は非合理的です」といわれても、それは機能主義の説明の仕方ではない

といいます。

このように、レヴィ=ストロースは機能主義の説明に満足せず、「人間はなぜ、どの社会でも親族という集団を作って生きる必要があるのか?」という謎を根本から解明しようと試みました。



2-2: 構造主義による親族体系の説明

親族体系をめぐる問題を、再度確認しましょう。

親族体系をめぐる問題

  • インセスト・タブーは日本社会にも西洋社会にも普遍的にあるが、問題はインセストとされる人びとが社会によって違うこと
  • たとえば、日本や欧米では絶対に結婚できない人の範囲は狭い一方、中国や韓国では絶対に結婚できない人の範囲が広い(宗族や門中)
  • すると、「遺伝に悪いから」といった生物学的理由で説明は不可能になる
  • ある親族の人が、どの親族の人と結婚できるのか機能主義は説明できない

レヴィ=ストロースは、機能主義の抱えたこのような問題を『親族の基本構造』(1947)で乗り越えていきます。

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具体的に、『親族の基本構造』では社会(人びと・集団間のつながり)は、交換によって成り立つと主張しました。そして、すべての結婚は集団間による女性の交換であって、女性の交換から親族集団は生まれると考えたのです。

「女性の交換?!なんて差別的な主張!」と思う方もいると思います。たしかに、フェミニストからレヴィ=ストロースは男性中心主義だ!批判されたこともありました。

しかしレヴィ=ストロースのいう「女性の交換」は、女性を商品として扱って人格を無視しようとしたものではないです。

だからといって許されるわけではありませんので、レヴィ=ストロースの意味を皆さん自身で判断してください。ひとまず、構造主義を解説します。

2-2-1: レヴィ=ストロースとモースの『贈与論』

「社会(人びと・集団間のつながり)は、交換によって成り立つ」という主張は、人類学者のマルセル・モースの『贈与論』に影響を強く受けています。

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※「交換」の意味は、「クラ交易とはなにか?」の記事で解説していますので、こちちを参照ください。→クラ交易の記事へとぶ

レヴィ=ストロースがモースから学んだのは「価値があるから交換されるのではなく、交換されるから価値がある」という考え方です。

この考えから、社会(人びとのつながり)とは要するに交換することであって、誰もが交換に巻き込まれるといった発想をレヴィ=ストロースはしていきます。そして、レヴィ=ストロースは、「結婚も一種の交換ではないか!」と考えて、ヤコブソンの音韻論やモースの議論を親族体系にあてはめました。

すると、機能主義では説明不足だったインセスト・タブーや親族体系の謎が解けていきます。

  • もし男性がすべての女性と結婚できるとしたら、交換のシステム(社会)が成り立たないし、親族という集団も必要ない
  • 親族が成り立つためには、男性が誰とでも結婚できるルールではダメである
  • 必要なのは、結婚できる範囲を制限するルール、つまりインセスト・タブーとなる
  • 同じ親族内の女性の「価値」を制限することで、親族集団の外に女性を出す(交換する)必要が出てくる
  • 近親相姦が禁止されることで、初めて親族間の関係(社会)がうまれる

つまり、インセスト・タブーの役割は、①女性を2種類(結婚できる女性とできない女性)にわけること、②そして身近な男性とタブー関係になる女性は交換される「価値」をもつこと、だったのです



2−2−2:ヤコブソンの音韻論を人間社会に導入

上記の議論にはヤコブソンの音韻論が、レヴィ=ストロースの親族体系の分析に使われていることに気づきましたか?再度確認しますが、ヤコブソンの音韻論の特徴は、以下のものでした。

  • 音素はそれぞれ独立した「実体」として存在するのではない
  • ある音素は他の音素との関係において意味をもつ
  • つまり、音素の意味は二項対立から生まれる

つまり、出発すべきは常に「関係」にあり、「実体」にはありません。

レヴィ=ストロースはヤコブソンのこの音韻論に従って、「実体」としての親族集団に注目するのではなく、集団と集団の結婚という「関係」に注目しました。そして、集団間で婚姻関係が結ばれるのではなく、婚姻「関係」がまず先に存在し、それをとおして集団があらわれるといった視点を打ち出したのです。

いかがですか?レヴィ=ストロースがいかにヤコブソンの音韻論を人間社会に導入したのかを理解することはできましたか?

音素のよく似ている点は他にもあります。

  • 女性の身体をいくら比べても、「姉妹(結婚不可能な女性)」と「妻(結婚可能な女性)」の違いを物理的に見つけることはできない
  • なぜならば、問題は物理的・生理的違いではなく、社会関係の問題だから
  • 音素も物理的な対立では区別できない
  • 音素と音素の対立は、物理現象を無視した恣意的な対立なのである

2-3: 構造主義による神話の分析

のちに構造主義の対象は、神話、未開の思考トーテミズムなどに広がりをみせました。ここでは、レヴィ=ストロースが強い関心をもった神話の分析方法を簡潔に説明します。

レヴィ=ストロースがおこった神話分析は、次のような手順でおこなわれました。

  1. 「実体」としての神話の筋立てを追わない
  2. 神話を構成単位(神話素とよばれるもの)に分解
  3. その構成単位の対立「関係」に配列し直す
  4. すると、神話の隠れた構造があらわれる

神話分析における構造とは、生と死、男と女、自然と文化といった人間生活の基本となる対立を調停するようなものです。構造主義はそのような意味を明らかにしていきました。

ここで、これまでの内容をまとめます。

2章のまとめ
  • 機能主義による親族体系の説明に不満なレヴィ=ストロースは、音韻論を人間社会に導入してインセスト・タブーや親族体系を説明した
  • モースの『贈与論』から交換概念の重要性をまなぶ
  • 構造主義の分析対象は、神話、未開の思考、トーテミズムなどに広がりをみせた

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3章:構造主義と実存主義

さて、ジャン=ポール・サルトルとの派手な論争を抜きに、構造主義を語ることはできません(この論争は構造主義を有名にした要因の一つです)。

言語学をモデルとして「未開社会」を研究するマイナーな人類学という学問が、スーパースターであるサルトルの実存主義を、粉砕したことは衝撃的な出来事でした。

一体、サルトルとレヴィ=ストロースはどんな論争をしたのでしょうか?

3-1: サルトルと実存主義

構造主義とはなにか?

(ジャン=ポール・サルトル 1905-1980)

実存主義の意味は、実存は本質に先行するというサルトルの有名な言葉に集約されています。これは「実存は本質に先行する」が意味するのは、特定の状況でどういう決断をしたのかによって、その人間の本質は決定されるということです。

たとえば、「根はいいやつでも悪いことばかりしてるやつ」は当然悪い人間になります。悪い人間になる決断をしたからです。内田樹はこの点を次のように説明しています5『寝ながら学べる構造主義』から参照

「実存する」(ex-sistere)という動詞は語義的には「外にー立つ」を意味します。自己の存立根拠の足場を「自己の内部」にではなく、「自己の外部」に「立つ」ものに置くのが実存主義の基本

より詳しくは、サルトルの実存主義の記事を参照ください。→【サルトルの実存主義とは】特徴から批判までわかりやすく解説



3-1-1: マルクス主義と実存主義

そして実存主義は、マルクス主義を前提としています。マルクス主義を前提とするとは、人間社会は歴史的法則がある(資本主義は解体されて、社会主義、共産主義に向かう)と考えることを意味します。

サルトルの実存主義は、マルクス主義の歴史的法則を前提としながら、次のように主張しました(これが「参加する主体」といわれるもの)。

われわれ人間の存在なんてもともと何の意味もないんだから、与えられた状況に身を投じよう。主観的な判断に基づいて、自己の本質をつくっていこうではないか。

つまり、実存主義の要点とは、

  • 人間社会には歴史的流れの法則性(マルクス主義)があり、私たちは特定の歴史的状況に投げ込まれている
  • もしマルクス主義のいうように歴史的流れに法則があるなら、人間主体は政治的に間違った判断をするはずがない

という点です。

ところが構造主義は、実存主義の「歴史」と「主体」をきっぱりと拒否します。マルクス主義が前提とする「歴史」やサルトルのいう「主体」なんてヨーロッパの偏見にすぎないと。

3-2: 構造主義 vs 実存主義

レヴィ=ストロースは『野生の思考』(1962)で、サルトルの実存主義に死亡宣告をしました。

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『野生の思考』は「未開人の思考」と「文明人の思考」は発展段階の問題ではなく、「未開人」はかれらの視点から世界を意味づける思考がある、と主張したものです。

レヴィ=ストロースは、「未開」社会での経験からでサルトルの実存主義を批判します。具体的には、「未開」社会には「歴史」的状況はないし、主観的な「判断」も「参加」もないと述べたのです。

だからといって「未開」社会の人びとの考えは、決して迷信でも原始的でもありません。構造主義的に分析すると、立派で理性的であり、しっかりとした社会構造をもつことがわかります。

  • サルトルは「歴史」を規準に人間主体の営みを判定しますが、レヴィ=ストロースによると、その判断は「未開人」が独自の基準で「われわれ」と「かれら」を区別するのと同じである
  • つまり、西欧的な意味での「主体」や「歴史」は普遍的な考えではなく、むしろ西欧を中心とした近代ヨーロッパの偏見すぎない

このようにして、レヴィ=ストロースはサルトルの世界観こそ、『野生の思考』が対象とすべき、限られた時代と地域の民族誌的資料であると指摘したのです。

3章のまとめ
  • サルトルの実存主義は、「実存は本質に先行する」を意味する
  • 実存主義は、マルクス主義の歴史的法則を前提として、主観的な判断に基づいて、自己の本質をつくっていこうと考える
  • レヴィ=ストロースは、「未開」社会での調査から、実存主義の考えを西欧中心的だと否定

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4章:構造主義を知るための書籍リスト

最後に、構造主義を知るための書籍リストを紹介します。さて、ここで紹介できた構造主義は、ほんの一部に過ぎません。

構造主義をもっと知りたいと思う方には、これから紹介する書籍をおすすめします。この記事が構造主義を知るたたき台になれば、幸いです。

おすすめ書籍

橋爪大三朗『はじめての構造主義』(講談社現代新書)

構造主義のわかりやすく紹介した初学者用の本。読み物としてもおもしろいです。この記事の多くは、この本を参照しています。

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内田樹『寝ながら学べる構造主義』(文春新書)

こちらも構造主義を紹介した初学者用の本。この記事で触れられていないような、他の構造主義者について解説してあります。どんどん学ぶたい人におすすめ。

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レヴィ=ストロース『野生の思考』(みすず書房)

レヴィ=ストロースが実存主義を批判した有名な本です。レヴィ=ストロースのコアとなる考えがつまってます。ぜひ手に取ってみてください。

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まとめ

いかかでしたか?この記事をまとめます。

この記事のまとめ
  • 構造主義とは、人間の社会的・文化的現象の背後には目に見えない構造があると考える思想
  • ヤコブソンの音韻論を人間社会の説明に用いた画期的なアイデアが構造主義の特徴
  • 実存主義にきっぱりとNOといった構造主義は、ヒューマニズムにもとづいている

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【引用】

Kirinuke成層圏様サイトから引用(http://kirinuke.com/portrait/)

  • レヴィ=ストロースのイラスト
  • サルトルのイラスト